マスターグレードは、「ガンプラ15周年記念企画」として登場した。月刊ホビージャパン・MAX渡辺らが企画協力。縮尺が1/100で、内部メカやギミックなど、より詳細な部分まで再現されている。プラモデルキット作成のための金型を流用することで機体のバリエーション展開が行われることが多く、「ジム・クゥエル」のように映像作品に数秒しか登場しない機体等が商品化されることもある。HGUCが普及品の位置づけとすれば、こだわった高級品というコンセプトのシリーズである。当初は「究極のガンプラを作る!」というコンセプトの元、「最高グレードのガンプラ」という位置づけだったが、後にPGの登場により変更され、多くの機種がラインナップされる事となった。また、カトキハジメ独自リファインバージョンのキット「Ver.Ka」や、ゲーム『機動戦士ガンダム 一年戦争』とのタイアップ、かつての人気プラモ漫画『プラモ狂四郎』オリジナルの「パーフェクトガンダム」、『機動武闘伝Gガンダム』に登場したモビルファイターをアクション性を重視しキット化した「FIGHTING ACTION」シリーズや、PGの技術などをフィードバックして初期製品を再度リファインした「ガンダム Ver.1.5」「ガンダムMk-II / Zガンダム Ver.2.0」といったバージョンアップモデルなどといった、ほかのシリーズには見られない商品展開もある。15m級MS世代の『機動戦士ガンダムF91』の主役機「ガンダムF91」もリリースされ、こちらは通常のMSよりも一回り小さいフレームを再現する為に関節にポリキャップを使用せずABS樹脂のみで構成されたフレームやビームシールドや放熱フィンにPET材を用いる等今までにないパーツ構成のキットが販売された。対象年齢は15歳以上となっている。
価格帯は(税別、コーティングバージョン等のバリエーションを除く)標準的なキットで3,000円~5,000円、一番安いモデルは「ボール Ver.Ka」の2,000円、最高値は「ジ・O」で12,000円(コーティングバージョン等のバリエーションを含めばサザビーのメタリックコーティングVer.の14,000円が最高)。
可変MSについては変形ギミック再現が原則となっており、ガンダム史上最も複雑な変形機構を持つ故に、完全変形でのキット化がされていなかったSガンダムおよびEx-Sガンダムを実現した。またヴィクトリーガンダムは15m級の小型サイズMS(模型サイズで全高約15cm)かつ分離可変型のため、変形機構や合体機構の再現が非常に困難であったが、拳部分などの一部差し替えはあるものの完全変形を再現している。
・各種イベントにおいて、限定版として「クリアバージョン」「メッキバージョン」等が発売されている。
・MS、MFにゆかりのあるキャラクターを1/20未塗装フィギュアとして同梱することもある。
・初期に発売されたMGはAFVのようなディテールアップパーツなど、ミリタリーモデル的な傾向があったが、現在ではそのようなパーツは付属しなくなっている。
・MGのRX-78-2 ガンダムは、Ver.1.0(最初のMG RX-78-2 ガンダム)、Ver.1.5、Ver.Ka、パーフェクトガンダム未装甲版、ONE YEAR WAR 0079版(後にMGザクver.2.0発売に合わせてそのカラーリングをアニメーションカラーにした商品が2007年7月に発売)、Ver.2.0の6種が存在する(成形色替え・メッキ版は除く)。特にVer.2.0はアニメ版に一番近い形状を持ち、劇中で見られるような丸みを帯びたフォルムを再現し、「可動」を追求していたOYW版を上回る可動性能が盛り込まれている。また、パーフェクトガンダム未装甲版は、HGUC版ガンダムをMGにグレードアップさせたものでもある。
・Ver.Kaは現在RX-78 ガンダム、ウイングガンダム、ボール、クロスボーン・ガンダムX1、ユニコーンガンダム、シナンジュ、ヴィクトリーガンダム、Vダッシュガンダム、コア・ブースターの9種が発売されている。クロスボーン・ガンダムX1についてはリアル等身では初プラモデル化であるが、元々カトキがデザインしたモビルスーツであり、カトキ以外の人物によるデザインのモデルが存在せず、大幅な再デザインも行われていない。同じく最初からカトキのデザインによるVガンダムも大幅なリファインはないものの、マーキング類の追加、肩ダクト部のカラー変更(TV版カラー用の部品も付属)が行われている。なお、Sガンダムシリ-ズにはVer.Kaを冠しておらず、再デザインも行われていない。再デザインが行われなかった最大の理由はHGUCでの発売時に線を減らすなどの微修正が施された画稿が起こされた為である。これはSガンダムに限らず、グフカスタムなど一部のカトキ本人がデザインを担当したMSでデザイン段階から模型化を前提としたデザインが行われたものなどで見られる。
・ボックスアート(箱絵)はCGで製作され、開田裕治や天神英貴らが手掛けたリアルタッチのものもある。
・ゲルググについては、発売当初にはなかったモールドが金型の改修により追加された。またズゴック・ガンダムMk-II等でもバリエーション展開時に一部関節が改良されている。
・『機動戦士ガンダム』に登場するMSはゾックを除き、全て出揃っている。MSV(モビルスーツバリエーション)は一部機種を除き多くが未発売となっている。なお、モビルアーマー (MA) はマスターグレードのラインナップから外れている。
・MG100体目として∀ガンダムが発表され、ガンプラ史上(BB戦士を除く)初となる人間以外の生物(牛)が付属する。
・MGのカテゴリーにはガンダム以外では、パトレイバーやダンバイン、孫悟空、仮面ライダーWなどが発売されている。